★壁ならどこにでも固定出来る訳ではありません。★
木造の壁、コンクリートの壁など、見た目は同じでも壁の内部は異なり、固定が出来る壁と出来ない壁がありますので注意が必要です。
(器具の取り付けにはビスを使用するため、コンクリート壁ではビスを打つことが難しく、集合住宅などでは管理会社などの許可が必要です。)

●一般的な壁は石こうボードで出来ています。固定するには、壁の中にある桟(柱・間柱など)を見つけます。
●桟の位置は、縦方向に入っている柱又は間柱を見つけます。通常は303mmか455mm間隔で柱又は間柱が入っています。
 ドライバーなどの太い柄の部分で叩き音の違いで探すのが一般的ですが、ホームセンターなどで販売されている木材探知機か、写真-1 のプッシュピン
 を利用すると正確な位置をだすことができます。

  写真-1 プッシュピン(左先端部に針が入っており差し込んだ手応えで桟の位置を探します。)









■ L型金具 (壁の桟と家具の桟を固定する)

●固定はL型の金物と木ネジを使用します。
●木ネジは壁ボードの厚みを考慮して長めのものを使用します。
●木ネジは柱・間柱など桟及び家具の桟に必ず取り付けます。壁ボード(石膏ボード)のみの取り付けは耐力がないため行わないで下さい。 
●家具の近くに桟が無い場合は、図−1のように桟と桟に横木を渡し取り付けて、その横木に固定します。家具の上部に桟が入っていない場合は、平板を家具上部に取り付け固定します。

    
  図-1 金具の取付図

■ ベルト式 (壁の桟と家具の桟を固定する)

●L型金物と同様に木ネジで固定します。ベルト又はチェーンを張る場合の角度は、30度以下でたるみなく張ります。


■ ポール式 (壁に桟が入っていないなど家具を金具で固定できない場合に、家具と天井で支えます。)

●天井に家具を支えられるだけの耐力がないと危険です。
●天井との隙間が小さく、奥行きのある家具でないと大きな効果は期待できません。
●一般的な天井の構造は図−2となります。天井内の野縁の位置にポールを合わせると強度が得られます。
●野縁の向きや位置が合わない場合は、野縁間に平板を渡し取り付けます。
 
       
  図-2 一般的な天井納まり図